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ページ更新日:2014/4/3

第3章 2(2)消費税納税額の計算の仕組み (【原則1】と【原則3】の関係)


このページの内容

重要なので繰り返しになりますが、消費税納税額計算の原則的な考え方は、以下のとおりです。
【原則3】
事業者(売主)は、課税売上に係る消費税額−課税売上に対応する課税仕入等に係る消費税額を納付する 
(消法5@、消法45、消法30、国税庁95%ルールQ&A基本(問1)より)。
上記の原則の通り、「課税売上に対応する課税仕入等に係る消費税額」を計算する方法は、一般課税の個別対応方式または一括比例配分方式です。例外として、簡便計算である一般課税の全額控除と簡易課税が認められています。


このページでは、以下を説明します。 (以下目次の 部分)
@第1章の例を使って、消費税納税額の計算の原則的な考え方を見ていきます。
A4%課税売上・0%課税売上・非課税売上の仕入税額控除の違いを図で確認していきます。


【図解】消費税法 ( 目次抜粋 )

第3章 消費税の確定申告と納付 (【原則3】)
 1.消費税の納税義務者と確定申告手続 
 2.消費税納税額の計算
   (1)消費税納税額の計算の全体像 
   (2)消費税納税額の計算の仕組み (【原則1】と【原則3】の関係) 
      @消費税納税額計算の原則的な考え方
      A4%課税売上・0%課税売上・非課税売上における仕入税額控除の違い(図)

   (3)消費税納税額の計算方法
@国税の消費税額(4%)の計算
  ≪Step1≫ 課税売上に係る消費税額の計算
  ≪Step2≫ 仕入控除税額の計算
         ・仕入控除税額の計算方法の適用要件とメリット・デメリット
         ・仕入控除税額の計算方法
           ・一般課税の計算方法
             ・必要な消費税区分と計算方法
             ・個別対応方式の用途区分の判定方法
           ・簡易課税の計算方法
             ・必要な消費税区分と計算方法
  ≪Step3≫ 消費税(4%)の納付税額
A≪Step4≫ 地方消費税(1%)の計算
 3.消費税の中間申告と中間納付 


@消費税納税額計算の原則的な考え方


(例) → 図の ■取引の流れ をご覧ください。
   問屋は、書籍A 6,000円に消費税 300円を上乗せして小売店へ販売し、
   小売店は、書籍A 10,000円に消費税 500円を上乗せして消費者へ販売する場合               
      

以下、(@)から(B)を順番にご覧ください。
 

(@)消費者が消費税を負担する

この例では、 「(ア)書籍Aの消費について、」 「(イ)最終消費者が、消費税500円を負担」します。

(A)全ての事業者が消費税を預かる

この例では、問屋は「書籍Aの譲渡」時に消費税300円を預かり、小売店も「書籍Aの譲渡」時に消費税300円を預かります。

(B)全ての事業者が消費税を納付する(確定申告時)


【原則1】最終消費者が「(ア)書籍Aの消費」 について、「(イ)消費税500円を負担」 するように、全ての事業者が分担して消費税を納付します。 


「(ア)書籍Aの消費」について
最終消費者は「(ア)書籍Aの消費」について、消費税を負担します。そこで、問屋と小売店の立場からは、「(ア)書籍Aの譲渡について」消費税を納付します。逆に言えば、「書籍Aの消費」に関係ないものは、納付しません。この例で言うと、書籍A以外の仕入や経費などは控除できません。

 会計において、収益から、収益に対応する原価を差引いて利益を計算するのと同じです(費用収益対応の原則)。ただし、期間損益計算を行っているわけではないので、課税売上に係る消費税と課税仕入等に係る消費税を同じ課税期間で対応させる必要はありません。

「(イ)消費税500円を負担」について
最終消費者は「消費税5%(500円)を負担」します。
みんなで分担して納付することから、問屋と小売店は 「預かった消費税額−支払った消費税額」 を納付します。

 全ての事業者は、以下の消費税を納付します。
「(ア)書籍Aの譲渡」について、「(イ)預かった消費税額 − (イ)支払った消費税額」 

言い換えると、次の通りです。
「(ア)書籍Aの譲渡」について、「(イ)預かった消費税額」「(ア)書籍Aの譲渡」について、「(イ)支払った消費税額」 
 この例では、問屋が300円、小売店が200円納付します。すると、最終消費者が負担すべき消費税500円が納付されます。

 
       
  

 消費税法では、次の通り、規定しています。
【原則3】
事業者(売主)は、課税売上に係る消費税額課税売上に対応する課税仕入等に係る消費税額を納付する。

(消法5@、消法45、消法30、国税庁95%ルールQ&A基本(問1)より)。
 
この原則的な考え方に対応するのが、一般課税の個別対応方式と一括比例配分方式です。例外として、簡便計算である一般課税の全額控除と簡易課税が認められています。



A4%課税売上・0%課税売上・非課税売上の仕入税額控除の違い(図)


@の通り、確定申告において、課税売上 ( 4%課税売上 と 0%課税売上 ) に対応する課税仕入等に係る消費税額は、控除できます。
一方、非課税売上に対応する課税仕入等に係る消費税額は、控除できません。



当社が、4%課税売上【例1】、0%課税売上【例2】、非課税売上【例3】を行った場合について、仕入に係る消費税を控除できるか確認していきます。それぞれの例で、誰が最終消費者となり、いくらの消費税を負担するのかが理解するポイントです。


【例1】当社が4%課税売上をした場合

当社が行った4%課税売上に対応する課税仕入等の消費税は、控除できます。(ここでの例は、このページ上の@と同じです)


(例) → 図の ■取引の流れ をご覧ください。
 問屋は、書籍A 6,000円に消費税 300円を上乗せして 当社へ販売し、
 当社は、書籍A 10,000円に消費税 500円を上乗せして 消費者へ販売する場合      
   (※)問屋の仕入は、無視します。

以下、(@)から(B)を順番にご覧ください。

 

(@)消費者が消費税を負担する
 書籍Aの最終消費者は、書籍Aの購入価格 10,000円×5%の消費税500円を負担します。


(A)全ての事業者が消費税を預かる
 問屋は、消費税300円を預かります。
 当社は、消費税500円を預かります。

(B)全ての事業者が消費税を納付する(確定申告時)
 全ての事業者は、書籍Aの譲渡について預かった消費税額−書籍Aの譲渡について支払った消費税額を納付します。

 この例では、次の通りです。
 問屋は、 300円 -   0円 = 300円 を納付します。
 当社は、 500円 - 300円 = 200円 を納付します。

すると、最終消費者が負担すべき消費税500円が納付されます。



【例2】当社が0%課税売上をした場合(輸出免税)

当社が行った0%課税売上に対応する課税仕入等の消費税は、控除できます。
消費税率が0%になっただけで、考え方は、4%課税売上とまったく同じです。最終消費者が「消費税0円を負担する」と考えます。


(例) → 図の ■取引の流れ をご覧ください。
 問屋は、  書籍A 6,000円に消費税 300円を上乗せして 当社へ販売し、
 当社は、書籍A 10,000円に消費税 0円を上乗せして 海外消費者へ輸出する場合   
   (※)問屋の仕入は、無視します。

以下、(@)から(B)を順番にご覧ください。

 

(@)消費者が消費税を負担する
 書籍Aの最終消費者は、書籍Aの購入価格 10,000円×0%の「消費税0円を負担」します。


(A)全ての事業者が消費税を預かる
 問屋は、消費税300円を預かります。
 当社は、消費税 0円を預かります。

(B)全ての事業者が消費税を納付する(確定申告時)
 全ての事業者は、書籍Aの譲渡について預かった消費税額−書籍Aの譲渡について支払った消費税額を納付します。

 この例では、次の通りです。
問屋は、   300円 -   0円 =   300円 を納付します。
当社は、    0円 - 300円 = − 300円 を納付します。
(つまり、当社が(A)仕入時に支払った消費税300円は、確定申告すると、300円還付されます(輸出戻し税)。その結果、当社負担は0円となります。)


すると、最終消費者が負担すべき消費税0円が納付されます。



≪輸出戻し税の益税問題について≫
当社が経済的に強者で、書籍Aの仕入時に、消費税分を値下げさせている場合、当社は得をすることになります。
これが、よく議論になる輸出戻し税の益税問題です。


【例3】当社が非課税売上をした場合

当社が行った非課税売上に対応する課税仕入等の消費税は、控除できません。
その結果、当社が、最終消費者として、消費税を負担する仕組みになっています


(例) → 図の ■取引の流れ をご覧ください。
 制作会社は、  教科用図書Aを 6,000円に消費税 300円を上乗せして 当社へ制作し、
 当社は、教科用図書A 10,000円を 消費者へ販売する場合   
   (※)問屋の仕入は、無視します。

以下、(@)から(B)を順番にご覧ください。

(@)消費者が消費税を負担する
当社が最終消費者になります。
教科用図書A制作の最終消費者である当社は、教科用図書A制作価格 6,000円×5%の消費税300円を負担します。

   


(A)全ての事業者が消費税を預かる

 制作会社は、消費税300円を預かります。

 

(B)全ての事業者が消費税を納付する(確定申告時)
 全ての事業者は、教科用図書Aの制作について預かった消費税額−教科用図書Aの制作について支払った消費税額を納付します。

 この例では、次の通りです。
制作会社は、300円 - 0円 =300円 を納付します。

すると、最終消費者が負担すべき消費税300円が納付されます。


当社は、最終消費者なので納付しません。
(=仕入時に支払った消費税300円を控除できません。その結果、支払った消費税300円を負担することになります。)

 



≪非課税売上の損税問題について≫
上記の通り、非課税売上の場合は、当社は事業者なのに消費税を負担することになります。例えば、病院が診療サービス(非課税売上)を提供する場合も同じです。
一方、輸出業者の場合は、【例2】のように消費税の還付を受けられます。
これが、よく議論になる病院などの損税問題です。






V消費税法
消費税法の基本的な考え方(【原則1.2.3】)をベースにして、体系的に学習します。これらを確認したい方は、特に、 と記載されたページをご覧ください。
また、基本的には、図や表で整理していますので、必要な情報をすぐに確認いただけます。
全ページ一覧

1章 仕組みと体系トップ【原則1.2.3】

1.消費税の仕組み図
2.消費税法の体系とポイント

2章 取引の税区分・計上【原則2】

1.消費税区分
(1)消費税区分判定の全体像
(2)Step1 課税対象取引の判定
(3)Step2 非課税取引の判定
(4)Step3 0%課税取引(免税)の判定
2.消費税の計上時期
(1)消費税の計上時期・8%適用
@消費税の計上時期
A消費税率8%適用タイミング
(2)消費税法改正の経過措置の内容
3.輸入消費税の課税と納付

(1)輸入消費税の考え方
(2)輸入消費税の税区分判定と納付

3章 確定申告と納付【原則3】

1.消費税の納税義務者と確定申告手続
2.消費税の計算
(1)消費税納税額の計算の全体像
(2)消費税納税額の計算の仕組み
@納税計算の原則的な考え方
A4%課税売上・0%課税売上・非課税売上の仕入税額控除の違い
 
(3)消費税納税額の計算方法

@国税の消費税(4%)計算
Step1 課税売上に係る消費税額
Step2 仕入控除税額計算
適用要件&メリット・デメリット
仕入控除税額計算
一般課税
・使う税区分と計算
・個別対応方式の用途区分
簡易課税
・使う税区分と計算
Step3 消費税の納付税額
AStep4 地方消費計算
3.中間申告と中間納付 

4章 会計処理・控除対象外消費税額

※正確を期するため、可能な限り根拠条文を掲載しています。

T個人事業主の確定申告

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