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ホーム   前ページ   次ページ 第3章 消費税の確定申告と納付

ページ更新日:2014/2/25

第2章 3.輸入消費税の課税と納付

このページの内容


このページでは、以下をご説明します。
(1)輸入消費税の課税と納付の考え方
・原則的な消費税の納付の流れと輸入消費税の納付の流れの違い
・各ケースの納付の流れ(図)
(2)輸入消費税の消費税区分と認識時期
(3)輸入消費税の申告と納付



(1)輸入消費税の課税と納付の考え方 (【原則1】〜【原則3】との関係)

輸入消費税とは、保税地域から外国貨物(=品物)を引取る際に課税される消費税のことです。
まずは、第1章の原則的な消費税の納付の流れと輸入消費税の納付の流れを比較してみましょう。

原則的な消費税の納付の流れ 輸入消費税の納付の流れ
消費税は、国内において課税される物品またはサービスの消費について、最終消費者が負担する税金です →【原則1】 左記の原則通り、輸入品でも国内で消費されれば、この最終消費者が消費税を負担します。
国内において、事業者(売主)が事業として 対価を得て行う 資産の譲渡・貸付またはサービスの提供(非課税取引を除く)について、課税する →【原則2】 左記の判定だと、輸入仕入は、資産の所在が国外であることから、課税対象要件@の国内取引に該当しません。そのため、「不課税仕入」となり課税されません(消法4@)。


しかし、消費税が課税される国内製品が価格面で不利にならないようにする等の理由により(※)、別枠で、輸入時点でも消費税が課税されることになっています(消法4A)。

(※)内閣府 市場開放問題苦情処理推進会議第6回報告書(平成12年3月16日) 7-(5) 輸入品の通関時における消費税納税申告制度の見直し より
事業者(売主)は、課税売上に係る消費税額−課税売上に対応する課税仕入等に係る消費税額を納付する →【原則3】
※簡単に言うと、事業者(売主)は、物品の譲渡について、預かった消費税-支払った消費税を納付します。
左記のとおり、売主が消費税を預り納付するのが原則です(消法5@)。  →間接税

しかし、輸入仕入の場合は、買主(輸入者)が消費税を直接納付する仕組みになっています(消法5A)。 →直接税的な取扱い

(参考条文)
消法4@  国内において事業者が行った資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する。
消法4A  保税地域から引き取られる外国貨物には、この法律により、消費税を課する。
消法5@ 事業者は、国内において行つた課税資産の譲渡等につき、この法律により、消費税を納める義務がある。
消法5A 外国貨物を保税地域から引き取る者は、課税貨物につき、この法律により、消費税を納める義務がある。




それでは、第1章の例を使って、まずは、原則的な消費税の納付の流れを確認します【例1】。
次に、輸入仕入があるケースの流れを見ていきます【例2】【例3】。 原則的な消費税の納付の流れの一部に、輸入消費税の納付があるのがポイントです。図の赤字部分が異なりますが、いずれのケースでも、最終消費者の負担すべき消費税が納付されることになります。

原則的な消費税の納付の流れ−国内取引のみのケース


【例1】 → 図の上 ■取引の流れ をご覧ください。
   問屋は、  書籍A 6,000円に消費税 300円を上乗せして  小売店へ販売し、
   小売店は、書籍A 10,000円に消費税 500円を上乗せして 消費者へ販売する場合             
    

 消費者が負担する消費税500円は、次の通り、納付されます。 → 図の下 ■消費税の流れ をご覧ください。
 問屋は、  消費税300円を預かり、 300円−  0円 = 300円  を納付します(確定申告時)。
 小売店は、消費税を500円預かり、 500円−300円 = 200円  を納付します(確定申告時)。

      原則的な消費税の納付の流れ
       詳細は、第1章の消費税の原則的な納付の流れ をご確認下さい。


原則的な消費税の納付の流れ−輸入仕入があるケース


【例2】 事業者が輸入仕入した場合  → 図の上 ■取引の流れ をご覧ください。
   海外業者から、書籍A を 6,000円で小売店が輸入仕入して、
   小売店は、   書籍A 10,000円に消費税 500円を上乗せして消費者へ販売する場合  
       

 消費者が負担する消費税500円は、次の通り、納付されます。 → 図の下 ■消費税の流れ をご覧ください。
 小売店は、消費税300円 を直接納付します(貨物引取時)。
 小売店は、消費税を500円預かり、 500円−300円=200円 を納付します(確定申告時)。
   (確定申告時に、貨物引取時に納付した消費税300円を仕入税額控除する
    ことで、事業者の消費税負担は0円となります。)

     輸入消費税の納付の流れ 〜事業者が輸入仕入〜

   ※比較する都合上、小売店が輸入時に直接納付する消費税は300円としていますが、実際は輸入仕入高6,000円×税率5%=300円を納付するわけではありません。

【例3】 消費者が輸入仕入した場合  → 図の上 ■取引の流れ をご覧ください。
   海外業者から、書籍A を 6,000円で 消費者が直接輸入した場合                
       

 消費者が負担する消費税300円は、次の通り、納付されます。 → 図の下 ■消費税の流れ をご覧ください。
 消費者は、消費税300円 を直接納付します(貨物引取時)。
  (輸入仕入した場合は、事業者でない消費者も納付することになっています。)

     輸入消費税の納付の流れ 〜消費者が輸入仕入〜

   ※比較する都合上、消費者が輸入時に直接納付する消費税は300円としていますが、実際は輸入仕入高6,000円×税率5%=300円を納付するわけではありません。


上記と関連する内容
以下の消費税の納付の流れ(図)は、以下のページをご覧ください。上記の図と比較できるようにしてあります。
第3章2(2)消費税の計算 原則的な考え方、および、4%課税売上・0%課税売上・非課税売上における仕入税額控除の違い(図) 
  [イメージ図]0%課税売上に対応する仕入税額控除の場合
 

    

(2)輸入仕入の消費税区分と認識時期

 輸入仕入の消費税区分は、以下の手順で判定します。合わせて、認識時期も見ていきます。

≪Step1≫保税地域から引き取られる外国貨物に該当するか(消法4A、消法2@十)

 保税地域から引き取られる外国貨物とは、いわゆる輸入品のことです。これに該当する場合は≪Step2≫へ進んでください。

※保税地域とは、外国から輸入した貨物を輸入手続の前に保管したり、加工、製造、展示などをしておく場所です。
※≪Step1≫課税対象取引との相違点
・「事業者」だけでなく、一般消費者が引き取る場合も、該当します(消法4A)。これは、外国貨物を直接引き取った一般消費者に、最終消費者として消費税を負担させるためです(前述の【例3】参照)。
・「対価を得て行う」という要件はありません(消基通5‐6‐2)。たとえば、海外から無償で商品を郵送してもらう場合も、外国貨物に該当します。
【認識時期】
外国貨物を保税地域から引き取ったときに認識します。
                     Yes

≪Step2≫非課税取引に該当するか

 消費税法では、次の4項目いずれかに該当する場合は非課税としています(消法6A、別表第二)。
●非消費資産の譲渡
 @有価証券等
 A貨幣類(郵便切手類、印紙、証紙、物品切手等)
●生命・教育・住居に係わる譲渡
 B身体障害者用物品、 C教科用図書
             No                          Yes
課税貨物の引取(消法2@十一)
→消費税が5%課税される取引です。
非課税取引
  輸入申告と納付が必要です。

(3)輸入消費税の申告と納付

 課税貨物の引取った者(消費者も含む)は、以下の通り、輸入申告と納付が必要です。
輸入申告の手続

対象者

課税貨物の引取った者(消費者も含む)
※免税制度なし

申告・納付先

所轄税関長


申告書の提出期限・納付期限

課税貨物を保税地域から引き取る時までに、輸入申告書を提出し(消法47)、消費税を納付しなければなりません(消法50)。
 なお、税関長に納付期限の延長についての申請書を提出、および、担保を提供する場合は、担保の額の範囲内の消費税額について、最長3か月間納付期限の延長が認められています(消法51)。


提出書類

輸入申告書

納付税額の
計算方法

「関税課税価格(※1)+関税+個別消費税」×5%(※2)となります(消法28)。輸入仕入高×5%ではありませんのでご注意ください。
(※1)関税課税価格(CIF価格)とは、輸入品価格と運賃と保険料の合計額です。
(※2)5%の内訳は、国税の消費税は4%、地方消費税は1%です。



上記と関連する内容
各申告手続は、比較しやすいように同じ並び順で表にしています。以下のページでご覧になれます。
・確定申告手続 → 第3章 1.消費税の納税義務者と確定申告手続 
・中間申告手続 → 第3章 3.消費税の中間申告と中間納付
・輸入申告手続 → 第2章 3.輸入消費税の課税と納付 (上記表の先頭へジャンプします)










V消費税法
消費税法の基本的な考え方(【原則1.2.3】)をベースにして、体系的に学習します。これらを確認したい方は、特に、 と記載されたページをご覧ください。
また、基本的には、図や表で整理していますので、必要な情報をすぐに確認いただけます。
全ページ一覧

1章 仕組みと体系トップ【原則1.2.3】

1.消費税の仕組み図
2.消費税法の体系とポイント

2章 取引の税区分・計上【原則2】

1.消費税区分
(1)消費税区分判定の全体像
(2)Step1 課税対象取引の判定
(3)Step2 非課税取引の判定
(4)Step3 0%課税取引(免税)の判定
2.消費税の計上時期
(1)消費税の計上時期・8%適用
@消費税の計上時期
A消費税率8%適用タイミング
(2)消費税法改正の経過措置の内容
3.輸入消費税の課税と納付

(1)輸入消費税の考え方
(2)輸入消費税の税区分判定と納付

3章 確定申告と納付【原則3】

1.消費税の納税義務者と確定申告手続
2.消費税の計算
(1)消費税納税額の計算の全体像
(2)消費税納税額の計算の仕組み
@納税計算の原則的な考え方
A4%課税売上・0%課税売上・非課税売上の仕入税額控除の違い
 
(3)消費税納税額の計算方法

@国税の消費税(4%)計算
Step1 課税売上に係る消費税額
Step2 仕入控除税額計算
適用要件&メリット・デメリット
仕入控除税額計算
一般課税
・使う税区分と計算
・個別対応方式の用途区分
簡易課税
・使う税区分と計算
Step3 消費税の納付税額
AStep4 地方消費計算
3.中間申告と中間納付 

4章 会計処理・控除対象外消費税額

※正確を期するため、可能な限り根拠条文を掲載しています。

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