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ページ更新日:2016/02/01 

第2章 個人事業主の青色申告と白色申告の比較表

このページの内容

ここでは「事業所得」を有する個人事業主の確定申告について説明します(※1)。
申告の方法は、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。会計ソフトを使えば手間はあまり変わりませんので、節税になる青色申告をお勧めいたします。

(※1)例えば、サラリーマンが副業から得た小遣い程度の収入などは、「事業所得」ではなく「雑所得」になります。「雑所得」の手続は、このページの手続とは異なります。



(1)青色申告と白色申告の手続比較

青色申告の記帳方法は、①「正規の簿記の原則」による記帳、②簡易簿記による記帳、③現金主義簡易簿記による記帳の3つに分けられます。どれを選択するかによって、青色申告特別控除額が異なってきます。


<青色申告と白色申告の手続比較表>
  青色申告 白色申告
①「正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)」による記帳
②簡易簿記による記帳
(損益計算書の記載事項だけを記帳)
③現金式簡易簿記による記帳 簡易簿記による記帳
(損益計算書の記載事項だけを記帳)
記帳のタイミング 発生主義 発生主義 現金主義 発生主義
※青色申告と異なり、現金主義は選択できないので注意
帳簿・書類の保存

()は保管期間。原則7年、例外5年。
■帳簿(全て7年)
・現金出納帳 ・売掛帳 ・買掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳
・仕訳帳 ・総勘定元帳

■帳簿(全て7年)
・現金出納帳 ・売掛帳 ・買掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳
※上記が標準的な種類

■帳簿(7年)
・現金式簡易帳簿(現金出納帳に経費欄を一行加えた方式のもの)

■帳簿
・収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)(7年)
・業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)(5年)

■書類
○決算関係書類(全て7年)
・損益計算書 ・貸借対照表 ・棚卸表など
○現金預金取引関係書類(全て7年。ただし前々年分所得が300万円以下の人は5年。)
・領収書 ・預金通帳など
○その他(全て5年)
取引に関して作成し、または、受領した上記以外の書類(請求書・契約書など)
■書類
同左
■書類
同左
■書類
○決算に関して作成した棚卸表その他の書類(5年)
○業務に関して作成し、または受領した書類(請求書、納品書等)(5年)
※平成26年1月より、全ての白色申告者に帳簿・書類の保存が義務づけられました。

確定申告時の提出書類
・確定申告書B(第一表・第二表)
・所得税青色申告決算書(一般用)→P4の貸借対照表の記載必要

【注】確定申告書類を期限までに提出しなければ、65万円の青色申告特別控除は受けられません(期限後提出は、10万円控除) 。
・確定申告書B(第一表・第二表)
・所得税青色申告決算書(一般用)→P4の貸借対照表の記載不要
・確定申告書B(第一表・第二表)
・所得税青色申告決算書(現金主義用)
・確定申告書B(第一表・第二表)
・収支内訳書(一般用)
申請手続 (エ)所得税の青色申告承認申請書の届出が必要。 (エ)所得税の青色申告承認申請書の届出が必要。 (オ)「所得税の青色申告承認申請書(兼)現金主義の所得計算による旨の届出書」の届出が必要。

【申請の要件】前々年分の事業所得と不動産所得(青色事業専従者給与の額を必要経費に算入しないで計算した額)の合計額が300万円以下である必要がある。
なし

※青色申告を申請しなければ自動的に白色申告になります。

   上記手続をする場合
上記手続をする場合
上記手続をする場合
上記手続をする場合

青色申告特別控除 65万円控除 10万円控除 10万円控除 なし


※個人事業主に関連する届出書類((ア)~(ク))の提出期限等は、ページ末尾の一覧表をご覧ください。
※簿記一巡の流れ、仕訳の仕方、貸借対照表・損益計算書などを知りたい方は、以下のページをご覧ください。
【図解】個人事業主と法人の会計




(2)青色申告の白色申告の節税効果の比較

ここでは、青色申告の節税効果を一部ご紹介します。

<青色申告と白色申告の節税比較表>
  青色申告 白色申告
①「正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)」による記帳
②簡易簿記による記帳

※損益計算書の記載事項だけを記帳
③現金式簡易簿記による記帳 簡易簿記による記帳
事業所得の計算式 事業所得額 =
 総収入金額 - 必要経費 - 青色申告特別控除額
事業所得額 =
 総収入金額 - 必要経費
青色申告特別控除
(要件は、前述参照)
65万円控除 10万円控除 10万円控除 なし
事業専従者給与の控除 生計を一にする配偶者や15歳以上の親族で、その事業に専ら従事している人に支払う給与について、仕事の内容や従事の程度等に照らして適正な金額である場合は、その支払った金額を必要経費に算入できます。
(カ)「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出が必要です。

※デメリット
・支払う給与の額に関係なく、配偶者控除・扶養控除は受けられなくなります。
・給与を払いすぎると、家族が社会保険の扶養からもはずれる可能性があります。
・給与を払いすぎると、家族が所得税・住民税を支払う可能性があります。
以下、いずれかの低い金額を必要経費に算入にできます(諸要件あり)。
・配偶者は86万円、配偶者以外は1人につき50万円
・この事業専従者給与の控除をする前の事業所得等の額 ÷ (専業専従者数+1)
純損失の繰越控除と繰戻し繰戻控除 純損失の繰越控除・・・純損失の全てについて、翌年以後3年間に渡って、順次各年分の所得金額から差し引くことができます。


純損失の繰戻控除・・・前年も青色申告している場合は、純損失の繰越控除に代えて、その損失額を前年分の所得に繰戻して控除し、前年分の所得税の還付を受けることもできる。
純損失の繰越控除・・・純損失のうち、変動所得の損失と事業用資産の災害による損失のみ繰越控除可能

純損失の繰戻控除・・・不可
損益の通算 赤字になった場合、他の各種所得の黒字から差し引くことができる なし
貸倒引当金の繰入 事業で生じた売掛金、貸付金などの貸金の貸倒れによる損失の見込額として、貸金の年末帳簿価額の合計額の5.5%(金融業の場合は 3.3%)以下の金額を貸倒引当金勘定へ繰入れたときは、その金額を必要経費に算入できます。

※貸倒引当金に繰入れた金額は、その翌年に貸倒引当金戻入額として収入金額に加算します。
なし

※現金主義のため
個別評価による貸倒引当金だけ、必要経費に算入できます。



個人事業主の届出書類一覧・提出期限
  届出書類名 提出期限 備考
事業を始めるとき (ア)個人事業の開業・廃業等届出書 開業の日から1か月以内  
(イ)所得税の棚卸資産の評価方法の届出書 最初の確定申告書の提出期限まで  
(ウ)所得税の減価償却資産の償却方法の届出書 最初の確定申告書の提出期限まで  
青色申告をするとき (エ)所得税の青色申告承認申請書 ①正規の簿記の原則、または、②簡易簿記による記帳方法で、最初に青色申告する年の3月15日までに提出(初回のみ提出すればよい)
※その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日から2か月以内に提出
青色申告の承認を受けていた被相続人の事業を相続により継承した場合は、提出期限が異なります。
(オ)所得税の青色申告承認申請書(兼)現金主義の所得計算による旨の届出書 ③現金式簡易簿記による記帳を選択して青色申告をしようとする年の3月15日までに提出
※その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日から2か月以内に提出

【要件】前々年分の事業所得と不動産所得(青色事業専従者給与の額を必要経費に算入しないで計算した額)の合計額が300万円以下の方に限る。
青色申告の承認を受けていた被相続人の事業を相続により継承した場合は、提出期限が異なります。
青色事業専従者給与を支払う場合 (カ)青色事業専従者給与に関する届出書 青色申告書による申告をしようとする年の3月15日までに提出
※その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり、新たに専従者がいることとなった場合には、その事業開始等の日や専従者がいることとなった日から2か月以内提出
 
従業員に給与を支払う人 (キ)給与支払事務所等の開設届出書
※(ア)の書類に、給与等の支払いの状況を記載した場合は提出不要
給与支払事務所等を設けてから1か月以内  
源泉所得税の納期の特例を受ける人 (ク)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 随時(給与の支給人員が常時10人未満の場合)  

※国税庁参考URL
・確定申告書作成コーナー ・・・確定申告書を作成したり、手引きもご覧になれます。




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