【図解】経理の原則 物事の『本質』を大切にするサイトです
ホーム  Ⅰ個人事業主の確定申告  Ⅱ個人事業主・法人会計  Ⅲ消費税  Ⅳ会計ソフト  Ⅴ事業におすすめサービス・フリーソフト  Ⅵ[自作ソフト]二刀流宛名印刷

【図解】経理の原則
 物事の「本質」を大切にするサイトです

ホーム  会計全体像 

ページ更新日:2016/8/19

第2章 損益計算書原則
(発生主義・実現主義・費用収益対応の原則)

このページの内容

企業会計原則は、一般原則、損益計算書原則、および、貸借対照表原則の3つで構成されています。
ここでは、損益計算書原則をご紹介します。

このページの目次
会計基準と個人事業主の確定申告の違い
発生主義の原則
実現主義の原則
費用収益対応の原則


   

会計基準と個人事業主の確定申告の違い


現行の会計基準では、発生主義の原則、実現主義の原則、費用収益対応の原則に基づいて利益を計算することになっています。これを発生主義会計といいます。
個人事業主の確定申告も、基本的には会計基準と同じですが、課税公平の目的から、費用の範囲が狭く、細かい計算ルールなどが決められている点が異なります。

比較表は、以下の通りです。
会計基準 個人事業主の確定申告(所得税法)
発生主義の原則
→資産やサービスの消費時点で費用計上
債務確定基準
→支払うべき債務が確定した時点で費用[必要経費]計上

※会計基準との違い
・債務確定基準より、貸倒引当金など一部の引当金しか計上が認められていません。
・減価償却方法など細かい計算方法が決められています。
実現主義の原則
→資産引渡しやサービス提供の完了時点で収益計上

→資産引渡しやサービス提供の完了時点で収益計上
売上に対応する費用計上 売上に対応する費用[必要経費]計上(所法37①)


ここからは、上記の会計基準の三原則についてご説明します。
  

発生主義の原則

発生主義の原則とは、収益計上は経済的価値の増加、費用計上は「経済的価値の消費」のタイミングで行うことです。

費用計上の「経済的価値の消費」というのは、資産やサービスの消費のことです。
具体的には、以下の通りです。
発生主義による費用計上のタイミング
商品販売における売上原価計上 相手方へ商品の引渡しによって、商品が消費されたとき、売上原価(費用)を計上します。
有形固定資産(建物・工具器具備品など)の減価償却費計上 有形固定資産を使用することにより、徐々に価値が低下します。
そこで、有形固定資産の利用年数に渡って、その取得原価を各会計年度に費用配分します。

※収益計上について
通常の商品の販売やサービスの提供に関する収益計上については、確実性・客観性などが必要になることから、次の実現主義の原則が採用されることになります。



Ⅱ個人事業主・法人の会計
全ページ一覧
第1章 個人事業主・法人の会計【全体像】

第2章 会計の基本
会計の目的と処理基準
貸借対照表と損益計算書
貸借対照表と損益計算書とは
貸借対照表と損益計算書の仕組み
帳簿付けの仕方
仕訳の仕方
複式簿記による帳簿付け全体の流れ
企業会計原則の原則
一般原則
発生主義・実現主義・費用収益対応の原則
現金主義会計と発生主義会計の違い
第3章 各取引の仕訳・帳簿の付け方
現金預金取引
債権・債務の取引
物の購入
商品の仕入・売上
消耗品の購入
有形固定資産と無形固定資産の購入・減価償却

Ⅰ個人事業主の確定申告

Ⅲ消費税法

Ⅳ会計ソフト比較解説

Ⅴ個人事業主・法人におすすめのフリーソフト・サービス

Ⅵ自作フリーソフト[二刀流宛名印刷]



  

実現主義の原則

実現主義の原則は、以下2つの要件を満たした時に収益計上するルールです。
要件 要件が必要とされる理由
①資産引渡しやサービス提供の完了 確実性や客観性を確保するためです。
実際に販売するまでは、仕入れた商品が売れるか分かりません。また、事業主が予定した販売価格で売れるとも限りません。
②対価として現金・売掛金などの貨幣性資産の受取りが完了 利益の処分可能性を確保するためです。
株主への配当や税金を支払うためには、入金の見通しが必要になります。
もしも入金の見通しがないのに、株主への配当や税金を支払うと、お金を貸している銀行などが、資金回収できなくなるリスクが高まります。そこで、入金の見通しが立った時点で収益を計上することになります。

≪資産引渡しの具体的な時期について≫
これは、以下の通り、いくつか種類があります。
一度決定した計上基準は、継続して適用することが必要です。これは、企業会計原則の継続性の原則によるものです。
売上・仕入計上基準-個人事業主・法人の会計
売上計上基準 計上時期 (参考)仕入計上基準
出荷基準 店舗や倉庫から出荷したとき。物販業でよく適用されます。 発送基準
納品基準 納品したとき。 入荷基準
検収基準 検収が完了したとき。製造業者間の取引など、商品やサービスの品質などが重視される場合に採用されます。 検収基準
※仕入の計上基準も同様です( [例]仕入 ×× / 現金 ×× などの商品購入などの仕訳を起こすタイミング)。参考として、表の右側に記載しています。


実現可能性による金融商品評価
上記の実現主義の原則に対して、現行の会計基準では、短期の売買目的で保有する上場株式が値上がりした場合には、実際に引渡しが完了していなくても、値上がり益を収益計上することになっています。これは、いつでも売却が可能であることから、容認されています。


         

費用収益対応の原則

費用収益対応の原則とは、収益に対応するように費用計上する原則です。

この対応には、次の2種類があります。
内容
個別的対応 売上と売上原価のように、直接的に対応すること。
⇒例えば、商品1個を売上げた場合、これに対応する1個分を費用計上して、損益計算することになります。
期間的対応 一会計期間の収益と費用を、期間を通じて間接的に対応させること
販売費及び一般管理費、広告宣伝費、水道光熱費、家賃などの費用項目については、売上との対応関係を結びつけるのは困難です。そのため、一会計期間の収益に対して期間対応させることになります。





ホーム  会計全体像